産業看護師として働くことのデメリット

企業で働く看護師(産業看護師)は需要も高まってきていて、それと共に人気も上がってきている職業です。また、この職業を選ぶ方が増えているという現実があります。産業看護師のメリットはたくさんありますが、逆にデメリットと言われる部分もあるのは事実です。産業看護師のデメリットについて記載しますので、いろいろ参考にしてください。

 

デメリットの多くは、企業で働く看護師の仕事が通常の(医療機関など)看護師の業務とかけ離れている部分に起因しています。通常の看護師の業務では、何から何まで自分でしなければならないということはないと思います。つまり仕事を分担して行なっているわけですね。しかし企業で働く看護師の多くは、数ある業務を全て自分でこなしていかなければなりません。その上で企業から求められる様々な業務をこなすだけではなく、自らが企画・提案していくことも必要となってきます。

 

例えば工場関係に勤務する看護師は、労災事故を起こさないための業務改善案や企画書なるものを提案していかねばなりません。「この部分は自分が担当する」という考えでは産業看護師は務まりません。このような実情は人によってはデメリットと感じる場合もあるかと思います。

 

産業看護師に求められるものは時代と密接な関係があります。現在企業が重視しているもので「メンタルヘルス対策」というものがあります。これは精神的なストレスを背負った社員が急増している背景からきています。こういった社員の方々の悩みを常に聞き、その原因を探り、対処・改善方法を指導していくことは企業から強く求められます。この部分でも単なる改善・対処だけではなく「未然に防ぐ」という観点から企業内で努力をすることが求められます。

 

産業看護師には、人とのコミュニケーションを超えたカウンセラー業務が常に要求されますので、この辺のことも人によってはデメリットになるのかもしれませんね。

 

もう一点挙げておきますが、企業で働く看護師にはいわゆる事務処理能力も要求されます。例えば労災関連の書類作成、診療報酬などの事務処理も業務に入ってきます。事務的なことに苦手意識を持っている方には、この事務処理は間違いなくデメリットになってしまいますね。

 

産業看護師は人気の出てきている職業ですが、その反面、数多くの業務を単独でこなし、臨機応変に何でもやっていくという心構えが必要です。しかし、記載したデメリットをメリットと感じる方々も多数いらっしゃるのもまた事実です。もしかしたら、気持ちの持ちよう一つでどうにでもなることは意外に多いのかもしれませんよ!